項目2-1.窒素化合物のNH4+変換に関する研究開発

項目2-1の概要

項目2−1では、工業廃水に含まれる有機態窒素を効率的かつ高速にNH4+に変換する技術を開発し、項目2−2の分離濃縮へNH4+水を供給する。主に低濃度廃水に適し、レトロフィットに迅速導入できる「微好気性NH4+変換プロセス」と、比較的高濃度の廃水に適し、バイオガスエネルギーを回収可能な「高濃度窒素対応型嫌気MBR」の研究開発を行い、多様な施設設備状況および廃水種に適用できるNH4+変換バイオプロセスを構築する。

微好気性NH4+変換プロセス

微好気性NH4+変換プロセス

微好気性NH4+変換では、硝化抑制によるNH4+消失阻止と余剰汚泥の窒素源利用によるNH4+変換促進が課題として挙げられる。この解決法として、生物処理槽の窒素変換微生物群集を次世代シーケンサーや高感度Stable Isotope Probingにより綿密に評価・制御・最適化を行うことで、活性汚泥法の曝気削減と余剰汚泥削減・変換を達成し、現行の廃水処理のエネルギー消費を削減した廃水無害化を達成する。またN2OやNO等の窒素化合物濃度やN2O同位体比を迅速に追跡しフィードバック制御に利用することで、プロセスのN2O排出抑制を目指す。

微好気性NH4+変換プロセス

高窒素濃度対応型嫌気MBR

嫌気MBRでは、前処理であるFO膜で高濃度濃縮される窒素に対する阻害を受けず、コンパクトで制御が容易な処理プロセスの構築を課題とする。この解決のため、HRTが数日程度で運転できる嫌気MBRを構築し、高濃度のアンモニア態窒素存在下でも阻害を受けない嫌気消化微生物群集を導入する従来にない試み(Bioaugmentation)を行う。多様な嫌気消化汚泥の基本的なアンモニア態窒素への耐性/感受性と微生物群集の特徴を明らかにし、bioaugmentationを合理的に行うための技術開発に必要な基礎データを整備する。

高窒素濃度対応型嫌気MBR

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